新公式ウェブサイト、リニューアル!
- 2019.04.25
- インタビュー
作家デビュー当初からオープンしていた公式ウェブサイトを、HPタイトル、デザインも一新し、大幅にリニューアル! マハさんの新しい一面が楽しめるコンテンツもスタートした新公式ウェブサイト「マハの展示室」について、マハさん本人が解説します。
可能な限り読者の方と双方向で、伝え合い、共有したい。
——2005年末に第1回ラブストーリー大賞を受賞された直後から、原田さんはHPの準備を始められ、デビュー作『カフーを待ちわびて』の刊行とほぼ同時期に公式ウェブサイトをオープンされたそうですが、当時はまだ個人のHPを持つ作家の方は珍しかった印象があります。
作家デビューが決まったとき、小説という自分だけの表現ができるメディアを持つことができたので、今度は自分の思いや活動をより広くお伝えする手段として、ウェブサイトというメディアを持ちたいと思いました。
そもそも私が作家になったのは、小説を通じて私の思いや表現したいことをみなさんと一緒にシェアしたかったから。もしかしたら私と同じような思いを持っている人がいるかもしれないし、思いを吐露できずに悩んでいる人がいるかもしれない。私の発信するものが、誰かの力になれたら嬉しいですし、誰かのリアクションが私の力にもなっていく。
読者の方の声をいつでも受け付けられるようにメールアドレスを用意したのも、読者の方と可能な限り双方向で伝え合って共有したい気持ちからでした。とても有り難いことに、このアドレスに講演会やテレビ出演のご依頼もいただき、ウェブサイトが作家としての新しい扉を開いてもくれましたね。
——HPのタイトルも「Naked Maha」から「マハの展示室」に変更されました。以前のタイトルは、原田さんの作家名の由来でもあるスペインの画家ゴヤの名作「裸のマハ」「着衣のマハ」に絡めたタイトルでした。
赤裸々な自分をHPで見ていただこうという気持ちと、遊び心半分で「Naked Maha」とつけたのですが、いざ始めてみると恥ずかしさもあって naked になることもなく、終始 dressed Maha でしたね(笑)。
今回はアートに関係したタイトルにしたくて、おこがましいですが、美術館の雰囲気がある「マハの展示室」というタイトルをつけました。私の思いや創作活動を重層的に見ていただける展示室(=コンテンツ)がいくつもありますので、いつみなさんがHPに来ても楽しんでいただけると思います。
HPの新しいデザインは、私の『たゆたえども沈ます』や文庫『異邦人』の装丁を手がけた重実生哉さんにお願いをしました。新しい公式ウェブサイトは、私が憧れているMoMAのHPのようなモダンなデザインにしたかった。重実さんはとっても洗練されたデザインをされる方なので、私の希望に合った素晴らしいものに仕上げていただきました。
——原田さんの言葉と写真を同時に楽しんでいただける「わりと毎日マッハの言葉」という新しいコンテンツもスタートしました。これはInstagramの原田マハ公式アカウント「原田マハ/Maha Harada official」と連動して配信されるものですが、ビジュアルが重要視されるこの時代にぴったり合った内容になっています。
世界中を旅していると、素晴らしい風景や人々との出会いがたくさんあります。今まで印象に残った場所や美味しかったものを、エッセイにまとめてきましたが、今度は自分で撮ったビジュアルとともに発信していきたいです。
いつも私は自分自身に、やる気が出るような言葉をかけて気持ちを盛り上げているので、そんな言葉をみなさんとシェアしたい。本当はできるだけ毎日更新、と言いたいこところですが、まずは気負わずにわりと毎日更新していきます(笑)。みなさんが朝起きて「マッハの言葉」を読むと、その日一日を始める励みや癒しになる言葉を届けたいと思っています。ぜひみなさん、お楽しみください。
(インタビュー・構成/清水志保)
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